年賀状という文化が年々減少している昨今、アテラにおいてもカレンダーをお世話になった方々にお贈りするカタチとなって数年がたちました。
アテラ(デザインオフィス)を正式に発足した2002年はまだまだ年賀状文化は健在であり、それはデザイナーにとって唯一何にもとらわれず好みのデザインテイストを自由に発想し展開できる数少ないチャンスのひとつでもありました。
「年賀状は一年を締め括るグラフィックデザイナーの祭典」であり、他社クリエイターさん達から送られてきたものは、どれも渾身の作とも感じられる個性的なものばかりで、見ていて本当に楽しかったものです。
そんな中、アテラでは数年にわたりミラーシリーズというものを展開していました。折りのカードの片面に鏡面シールを貼り、もう片面の情報が映り込むことでデザインが完成されるというもの。
そしてミラーシリーズ第二弾は、Japan Typography Association 2004 Graphic部門で入賞。ありがたいことにタイポグラフィー年鑑にも掲載されました。
片面は日の出と2003をモチーフに、もう片面の鏡面は映り込んだ2003がmoonに見えます。ゆく年くる年を表現。軍手をはめて(指紋が付かないように)ひとつひとつ手作業で制作していたのがとても懐かしく思い出されます。